正解のない世界を楽しめる子に
人をコントロールせず、共に動く力を
自分だけのリーダーシップを実践の中で磨いていく
近年の教育経済学の研究では、学力・学歴があることよりも、リーダーシップを発揮した経験があるほうが、将来の収入が高くなることが統計的にわかってきました。
そして、英語やプログラミング、数学や研究ですらAIで十分になるかもしれない未来の中で、リーダシップは陳腐化しない可能性が極めて高いです。
では、そもそもリーダーシップとは何で、育てることができるものなのでしょうか?
学校ではよく「学級委員」や「班長」など、“前に立つ/仕切る人”がリーダーとされます。
スポーツや勉強が得意だったり、声が大きくて、自信があって、みんなをまとめられるタイプの子。
先生に「リーダーらしいね」と言われるのは、そんな子たちです。
でも、私たちは問い直したいのです。
本当に「前に出ること」「仕切ること」が、リーダーシップなのでしょうか?
現代の組織論やリーダーシップ研究では、以下のように考えられることが主流になってきています。
だから──
小さな声でも、必要な時に誰かにそっと寄り添える
みんなの話をじっくり聴いて、整理して言葉にできる
正解のない問いに向き合い続け、周囲に火をつけられる
そんな子たちも、立派なリーダーシップの種を持っているのです。そして、リーダーシップとは特別な才能ではなく、筋トレと同じようにリーダーシップは誰もが育てることができます。
び場では、そんな一人一人違うリーダーシップの種を育て、高学年には以下のようなリーターシップを発揮できるようになってきます。
び場の高学年たちは、「正解を早く出す」ことよりも、「仲間と対話しながら、よりよい解を一緒に探し続ける」というリーダーシップを発揮しています。
ゴールが明確ではないプロジェクトや、意見が分かれる話し合いの中でも、焦らずにプロセスそのものを大切にする。
失敗や想定外の出来事も拒まず、むしろそこに“面白さ”や“新しい可能性”を見いだす柔軟さを育んでいます。
このような態度は、近年注目されている「ネガティブ・ケイパビリティ(Negative Capability)」――
すぐに答えが出ない状況や混乱をそのまま受け止め、じっくりと向き合い続ける力――と呼ばれています。
日本の学校教育では、明確な答えを早く出すことが求められがちで、こうした力を育む機会は決して多くはありません。
だからこそび場では、日常の活動の中に“問い続ける力”や“対話から解を見つける経験”を数多く仕込んでいます。
び場の高学年たちは、自分が前に出るのではなく、周囲の力を引き出して場を動かすリーダーシップを育んでいます。
それは「指示する」「まとめる」といった従来のリーダーシップとは違い、一人ひとりの強みや可能性を信じ、それを活かす場づくりを通じて、全体の力を引き上げるプロデューサーのようなふるまいです。
一方で、自分がすべてをコントロールしようとするリーダーは、チームを短期的にあ効率よく動かせたとしても、長期的には他のメンバーが受け身になり、可能性が広がらなくなるというデメリットも抱えています。
び場では、子どもたちが日常のプロジェクトの中で、
「他者の力を引き出すふるまい」こそがチームに良い影響を与えるということを、体験的に学べるように設計しています。
だからこそ、一人ひとりが自分らしいスタイルで、“目立たなくても場を動かすリーダー”として育っていくのです。
び場のリーダーシップ教育の背景には、企業変革の最前線で得た実践知があります。
代表の山里は、20代後半から30代にかけて、国内大手企業の組織風土改革や構造改革プロジェクトに深く関わってきました。
現場で直面したのは、命令や制度では動かない「人と組織」の複雑さ。
多様な価値観を持つメンバーが協働し、変化を生み出すには、どんなリーダーシップが必要か?
その問いに向き合い続けてきた経験が、び場の土台にあります。
当時から学び続けてきたのは、
変容型リーダーシップ(Transformational Leadership)
システム思考
心理的安全性のマネジメント
コーチングと対話的ファシリテーション など。
これらはすべて、「子どもが子どもらしく成長できる場づくり」と強くつながっています。
び場では、即興劇(インプロ)を用いたドラマ教育を毎週取り入れています。
これは単なる演劇ごっこではありません。子どもたちの中に眠るリーダーシップの種を、対話と身体の体験から引き出す実践的な学びの場です。
即興劇では、あらかじめ台本はありません。ある子の発言や動きに、別の子がどう応答するか。
その「反応」と「共創」こそが、物語を前に進める唯一の手段です。
このプロセスを通じて子どもたちは、
失敗を恐れず“まずやってみる”勇気
相手の意図を感じ取り、意味を乗せて返す共感的な反応力
状況に応じて“前に出る”“支える”を切り替える柔軟性
といった、想定外を楽しみ、最善を追求するリーダーシップを体で学びます。
これは、スタンフォード大学やハーバード大学の教育研究でも注目される、“即興力(improvisational competence)”の育成と重なります。
び場ではこうした理論を踏まえながらも、
正解のない状況で、相手と関係をつなぎながら前に進む”という、これからの時代に欠かせないリーダーシップの本質を、子ども自身が“身体と感情ごと”で実感できる環境をつくっています。
び場で生まれるプロジェクトの多くは、子どもたちの「やってみたい!」というつぶやきから、自然と動き出していきます。
しかも、一度始めたからといって、最後までやりきらなければいけないわけではありません。
やってみて「なんか違う」と思えば、途中でやめても大丈夫。び場ではそれを“失敗”ではなく、“実験”として歓迎しています。
例えば、煽る言動など「人を傷つける行為などを遊びの中で是正したい」という思いから「び場警察ごっこ」が生まれました。しかし、ほとんどの子が警察をしたがるため、針小棒大に他の子の言動を責めるような流れになったので、始めた子が「なんか違う」ということで中止したこともあります。そこで始めた子は正義を振りかざすこと危うさを学んでくれました。
やってみないとわからない。
だからこそ、子どもたちは「不完全な状態でも一歩踏み出す力」を自然と育んでいきます。
そして、もうひとつ大切なのは、そうしたプロジェクトの様子を、下の学年の子たちが見ているということ。
「去年のお兄さんたちがやってた“射的”またやりたい!」
「この前の“レモネード販売”、楽しそうだったから、2年後は自分たちで!」
そうやって、ひとつの“やってみた”が、次の誰かの“やりたい”に火をつけていく。
び場は、リーダシップのバトンが回るコミュニティでもあるのです。
ある保護者の方から、こんなお話がありました。
「うちの子は、1年生の頃はとても内向的でなかなか学校でも友達ができなくて。
でもび場に入って3年生くらいから、“今度お化け屋敷のリーダーするよ”ということが増えて驚きました。」
別の保護者からも、
「1年生でスーパーボールすくいの店長やる」って聞いたときはできるかな?と心配してましたが、去年の企画書などを3年生のお姉ちゃんと一緒に見ながら準備できたようです。
終わった後はやり遂げた感じが印象に残っています。
小さなリーダーシップを実践する機会がたくさんある──
び場は、そんな空間です。
ここまでお読みくださり、ありがとうございます。
び場に少しでも「面白そう」「わが子に合いそう」と思っていただけたら、まずはお気軽に、見学または説明会にお越しください。
当日は無理な勧誘などは一切ありません。
お子さんと一緒に場の空気を感じてみていただくだけでOKです。
きっと「なるほど、こういう場所か」とご実感いただけると思います。正解がない時代を生きる子どもたちにとって、自分なりの関わり方や影響力を育てていくことは、一生ものの財産になります。
その第一歩を、び場で一緒に踏み出してみませんか?