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参考情報:書評 Learn Better (2/4) メタ認知

4回にわたり、教育関係のスゴ本である”Learn Better”について解説していきたいと思います。

第一回:価値・目標・再考について

参考情報:書評 Learn Better (1/4) 価値・目標・再考

第二回:メタ認知について
この記事で解説します。

第三回:フィードバックについて

参考情報:書評 Learn Better (3/4)フィードバック

第四回:説明できることの重要性と分散学習

参考情報:書評 Learn Better (4/4)「説明できることの重要性」と「分散学習」

今日の参考情報は先週取り上げた”Learn Better”でも重要だと取り上げられた「メタ認知」について解説してみます。自分も大学時代は認知科学が専門分野だったので、この分野にはとても興味関心があります。

◆メタ認知とは?
「メタ認知」とは、“自己の認知活動(知覚、情動、記憶、思考など)を客観的に捉え、評価した上で制御すること”を意味します。「メタ認知能力」とは、認知→評価→制御のサイクルができる人のことを言います。

つまり、メタ認知能力の高い人とは、イメージ的には、“もう一人の自分がいて、自分のことを上から客観的にみて、自分自身をコントロールする”人のことを言います。

「配られたカードで勝負するしかないのさ」というスヌーピーの有名な言葉がありますが、人生において、自分がどのようなゲームに参加し、どのような手札を持ち、勝利条件を設定し、勝ち方を選択できる能力みたいな感じです。

ここまでが一般的なメタ認知の解説です。ここから「学び」に話を寄せていきます。(最近は、メタ認知と教育に関する玉石混交の情報が飛び交ってるのでご注意を。)

※奈良教育大学のメタ認知の解説
http://www2.nara-edu.ac.jp/CERT/nara-edu/outline/

とてもざっくりいうと、メタ認知は戦略的に学習を進める能力の基盤です。

◆メタ認知が学びに及ぼす効果
メタ認知はしばしばIQや自頭の良さよりも重要だと言われています。
研究者のマーセル・ヴィーンマンによると、自分の思考を上手に管理できる学生のほうがIQの高い学生より試験の成績が上回る場合があるといいます。「成績の約四〇パーセントはメタ認知によるものであるとわかりました。それに対してIQは二五パーセントに すぎ ませ ん」

カードゲームでいうならばIQは最初に配られたカードの強さ。カードは強いに越したことはありませんが、戦略・戦術で勝敗は覆えせますし、人生は自由度が高いので参加しているゲームそのものを壊す・変えるなんてこともできますね。

◆メタ認知の主な機能
ではメタ認知の主な機能とは何なのでしょうか?色々とありますが、自分は主に3つの機能があると考えています。
(1)計画・予測
・自分がこれを学ぶ目的はなんだろうか?
・自分がどういう状態になったら学ぶ目的を達成できたといえるだろうか?
・自分が分かっていることを確認すればどうすればいだろうか?
・もっと事前知識は必要ではないだろうか?
・このことを学ぶことはわくわくするか?怖いか?
といった学習前についての計画・予測する力です。

(2)モニタリング
・いまのやり方がベストか?ほかにいい方法はないか?
・自分は集中して取り組んでいるか?フラストレーションを感じているか?
・なぜ自分は今、これをしているのか?
・自分は前に進んでいるか?正確に理解しているか?
といった学習過程における現状認識・評価に関する力です。

(3)コントロール
・今のやり方が現状ベストなのでさらに集中して取り組もう
・今自分は集中できていない。集中するために○○をしよう
・今、自分がやっていることは学習の目的にあっていないので別のことを学ぼう
・今のところ自分は正確に理解できているので問題なし
といったモニタリングをして改善点があればそれをコントロールをする力です。

◆メタ認知の本質とは?
いろいろと書きましたが、メタ認知の本質は自分への「問いかけ」だと思っています。

◆子どもたちのメタ認知を伸ばすための実践
子どもたちのメタ認知は日々の活動の中で伸びていきます。
それは、先に挙げたような「振り返り」を促す「問いかけ」や「書くこと」で伸びていくことが分かっています。

び場では、「振り返り」に力を入れていますが、子どもたちが成長したら「書く」についてもフォーカスを当てた活動をしたいと考えています。

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